介護福祉士

介護福祉士とは、介護の資格の中で唯一の国家資格で、介護の必要なお年寄りや障害者の生活全般にわたって日常生活を営むのに支障がある者に入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、介護者に対して介護に関する指導を行う福祉のエキスパートです。なお、27年度からは3年以上の実務経験に合せて実務者研修(必修:450時間)を受講しないと受験することができません。また、実技試験免除講習か実務者研修の受講で実務試験免除の得点も無くなります。(実務者研修必修のため)

介護福祉士の就職・仕事内容や平均給与など

就職・転職
現在であればこの資格だけで問題なく就職できます。年収は余り多くない(年400万位)。主な就職先は、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、介護老人保健施設、有料老人ホーム、身体・知的障害者施設、痴呆対応型グループホーム、介護療養型医療施設、在宅サービス事業所など。

仕事内容
食事介助、入浴介助、排泄介助が主な仕事になります。
食事は、歯が無い人や、飲み込みをうまくできない人に合わせて普通食、おかゆ、刻んだもの、ペーストの四種類を用意します。
もちろん、そのひとそれぞれに合わせて、減塩、ダイエット等のメニューを栄養士の方と相談することも重要な仕事の一つです。
入浴介助については歩浴、座浴、寝浴の三種類があります。これもその人に合わせた浴槽や設備を使用して入浴をサポートします。
排泄についても清潔であることを常に心がけなくてはいけない仕事です。
3つの仕事に合わせて、介護を受ける本人や家族の介護に関する相談にのったり、適切な指導をするのも大切な仕事です。

資格試験概要

受験資格

1.特別養護老人ホームや介護老人保健施設の介護職員など、主たる業務が介護等の業務である方、介護保険の指定訪問介護事業所の訪問介護員(ホームヘルパー)などで、介護等の業務に従事(在職期間が3年以上、実働日数が540日以上)した方(平成24年1月28日までに3年以上等の受験資格を満たす方を含みます)
2.高等学校又は中等教育学校(専攻科を含む)において、福祉に関する所定の教科目及び単位を修めて卒業した方(平成24年3月31日までに卒業見込みの方を含みます)
3.特例高等学校(専攻科を含む)において、福祉に関する所定の教科目及び単位を修めて卒業した後、介護等の業務に従事(在職期間:9ヶ月以上、実働日数135日以上)した方

 

試験内容

●学科(多肢選択式)
□人間の尊厳と自立

①人間の尊厳と自立、②介護における尊厳の保持・自立支援

□人間関係とコミュニケーション

①人間関係の形成、②コミュニケーションの基礎

□社会の理解

①生活と福祉、②社会保障制度、③介護保険制度、④障害者自立支援制度、
⑤介護実践に関する諸制度

□介護の基本

①介護福祉士を取り巻く状況、②介護福祉士の役割と機能を支えるしくみ、③尊厳を支える介護、④自立に向けた介護、⑤介護を必要とする人の理解、⑥介護サービス、⑦介護実践における連携、⑧介護従事者の論理、⑨介護における安全の確保とリスクマネジメント、⑩介護従事者の安全

□コミュニケーション技術

①介護におけるコミュニケーションの基本、②介護場面における利用者・家族とのコミュニケーション、③介護におけるチームのコミュニケーション

□生活支援技術

①生活支援、②自立に向けた住環境の整備、③自立に向けた身じたくの介護、④自立に向けた移動の介護、⑤自立に向けた食事の介護、⑥自立に向けた入浴・生活保持の介護、⑦自立に向けた排泄の介護、⑧自立に向けた家事の介護、⑨自立に向けた睡眠の介護、⑩終末期の介護

□介護課程

①介護課程の意義、②介護課程の展開、③介護課程の実践的展開、④介護課程とチームアプローチ

□発達と老化の理解

①陣源の成長と発達の基礎的理解、②老年期の発達と成熟、③老化に伴うこころとからだの変化と日常、④高齢者と健康

□認知症の理解

①認知症を取り巻く状況、②医学的側面から見た認知症の基礎、③認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活、④連携と協働、⑤家族への支援

□障害の理解

①障害の基礎的理解、②障害の医学的側面の基礎的知識、③連携と協働、④家族への支援

□こころとからだのしくみ

①こころのしくみの理解、②からだのしくみの理解、③身じたくに関連したこころとからだのしくみ、④移動に関連したこころとからだのしくみ、⑤食事に関連したこころとからだのしくみ、⑥入浴、清潔保持に関連したこころとからだのしくみ、⑦排泄に関連したこころとからだのしくみ、⑧睡眠に関連したこころとからだのしくみ、⑨死にゆく人のこころとからだのしくみ

□総合問題

①3領域(人間と社会、介護、こころとからだのしくみ)の知識及び技術を横断的に問う問題を、事例形式で出題。

次の2つの条件を満たした者を合格者とする。
1. 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2. 1.を満たした者のうち、試験科目10科目群すべてにおいて得点があった者。
[1] 人間の尊厳と自立、介護の基本
[2] 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
[3] 社会の理解
[4] 生活支援技術
[5] 介護過程
[6] 発達と老化の理解
[7] 認知症の理解
[8] 障害の理解
[9] こころとからだのしくみ
[10] 総合問題
(注意1)配点は、1問1点の120点満点である。

●実技

①介護の原則、②健康状況の把握、③環境整備、④身体介護


願書受付期間

8月中旬~9月上旬頃まで


試験日程

●筆記試験・・・・1月下旬頃
●実技・・・・3月上旬頃


受験地

●筆記試験

北海道、青森、岩手、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、島根、岡山、広島、香川、愛媛、高知、福岡、長崎、熊本、大分、鹿児島、沖縄

●実技

北海道、青森、宮城、東京、石川、愛知、大阪、広島、香川、福岡、鹿児島、沖縄


受験料

10,650円


合格発表日

3月下旬頃

受験申込・問合せ先

公益財団法人 社会福祉進行・試験センター試験室 03-3486-7521